



2006年12月
苗植。
畳に向けて、い草の一年スタート。
い草の苗植は11月から12月にかけて行われます。
苗植から3ヶ月間程は、い草の茎の部分はほとんど伸びず、い草田にはあまり見た目の変化はありません。しかしこの時期に根が大きくなり、着実に成長の時期の準備が進んでいるのです。
春先から夏にかけてちょうど茎の成長期がくるように、この時期に苗植が行われ、い草の一年がスタートします。

植えられるい草の苗の長さは約24センチ。もともとは50センチ以上あった苗を短く切りそろえます。
というのも、実際に畳表に使われるのは春に出た新芽から出た新しい茎。苗に生えている茎は春先に「先刈り」と呼ばれる行程で切り取られてしまいます。

藺草専用の「田植え機」に苗がセットされ、植えられます。

田んぼには糸を張り、正確に植える目印がついています。専用の刈取機で収穫する祭に、い草に傷を付けないようにするため、丁寧に苗を植えてゆきます。
綺麗にい草の苗が並びます。春先までほとんど、この風景に変化はありませんが、地面の下で根がぐんぐんと伸び、成長の準備が進みます。
変化が見られない冬の間、次回からは土壌や、農薬など、い草の育成に関わるトピックをご紹介します。
こだわり国産畳表の生産者

い草農家 上永さん
生産歴40年、120アールの畑でい草を栽培します。「愛情を込めた製品づくり」がモットーです。

い草農家 酒井さん
生産歴23年、ひのみどり育成のための勉強会を開くなど、勤勉家の酒井さん。「喜ばれる製品づくり」をめざしてい草の育成に励んでいます。