2007年8月
収穫後、畳表にい草の色と香りを閉じ込める手早さが肝心です。
い草の収穫は、気温が高くない早朝(4時頃から7時頃まで)か夕方(5時頃から8時頃まで)に行なわれます。
刈り取り後、その日のうちに泥染といって、天然染土を水に溶かした溶液につけます。泥染にはどんな効果があるのでしょうか。
「染土には葉緑素を保護するはたらいがありますから、い草に色艶が出てきます。い草の香りも引き立ちます。また、染土は乾燥時には、い草の水分を引き出す役目、織る時には保湿の役目をします。い草の水分をコントロールし上質な畳表を織り上げるには欠かせない作業です。」
泥染されたい草は、乾燥機に移されます。ここで12時間~15時間程乾燥機にかけれます。一度に、800キロから1200キロものい草を乾燥させます。
その時の天候や、気温・風向きなどによって乾燥の具合も変わってくるので、その日毎に調整しながら乾燥させます。
こうして乾燥したい草は、変色を防ぐために黒いビニール袋に入れて保管します。
刈り取りから、乾燥の仕上がりまでは丸1日。新鮮ない草の色艶と香りを逃さないよう、手早く処理され、次の織りの行程を待つことになります。
こだわり国産畳表の生産者
熊本県八代市千丁町
い草農家 上永さん
生産歴40年、120アールの畑でい草を栽培します。「愛情を込めた製品づくり」がモットーです。
熊本県
い草農家
い草農家 酒井さん
生産歴23年、ひのみどり育成のための勉強会を開くなど、勤勉家の酒井さん。「喜ばれる製品づくり」をめざしてい草の育成に励んでいます。