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2008年5月:畳表産地レポート『琉球畳編』vol.01

畳表産地レポート『琉球畳編』始まりました。

琉球い草の苗植え

琉球い草の苗 昨年は12月から、秋口の9月までお伝えした、畳表産地レポート。今年は、琉球畳につかわれる、「七島い草(しちとういぐさ)」の産地をレポートいたします。

 琉球畳をいうと縁のない畳のことだと思われている方が多いようですが、実は畳表の草そのものが違うのです(詳しくは畳の知恵『琉球畳と縁なし畳』でご紹介しています)。

 普通のい草は真冬を迎える年末に、苗の植え込みが始まりますが、琉球畳につかわれる七島い草は、5月に苗の植え込みが行われます。

 この植え込み時期に、岡田畳本店は社員一同を引き連れ、田植えを体験させていただきました。

琉球い草の苗植え2 約60センチほどの七島い草の苗を、左右30センチ、前後12センチほどの間隔で、根が軽く植わる程度に植え込んでいきます。

 田んぼには約10センチほどの水が張ってありますが、いざ足を入れてみるとズッポリと膝の下まで足が沈み込んでしまいます。田植えで体験したコツは、この足跡をどれだけきれいにならすかということ。足が沈み込んだ部分は土がないので、い草を植えることができません。空いてしまった足跡に土を戻してならすのですが、深さがありこれがなかなか大変な作業なのです。

琉球畳表の生産者 ご指導いただいた、平山のおばちゃん。還暦を超えながらも、足腰は全く健在。七島い草は田植えや収穫も手作業で行いますが、こうした大変な作業も矍鑠とこなしてらっしゃいます。若い社員のおぼつかない田植え作業を、笑いながらご指導いただきました。ありがとうございます。

 七島い草の成長は早く、通常のい草より植え付けが半年ほど遅くても、収穫はほぼ同じ晩夏のシーズンです。当畳店が植え付けた七島い草が、無事琉球畳となるか、心配も募るところですが、収穫までの約4ヶ月間、よろしくお願いいたします。

苗植えを終えた岡田畳本店のスタッフ

こだわり国産畳表の生産者

琉球畳表生産者 宇都宮さん大分県国東市安岐町

琉球畳表生産者 宇都宮 務 さん

大分県では初めての、地域特産物マイスター((財)日本特産農産物協会認定)の認定をもつ宇都宮さん。国東半島の風土が生み出す特産物として、琉球畳の原料である「七島い」の生産に励んでいます。

琉球畳表問屋:青木本店大分県国東市安岐町

琉球畳表問屋 合名会社 青木本店 青木 勝征さん 

国東半島で生産された、琉球畳表を取り扱う現地問屋の青木さん。産地の農家と畳店をつなぐ大切な役割を担っています。その他、使われなくなった琉球畳用の織機を引き取り改修保存する活動や、琉球畳表の端材を有効活用して草履を生産するなど、琉球畳生産農家を支える立役者です。