



琉球畳と縁無し畳

ざっくりとした風合いの琉球表
縁なしの半帖畳を市松に敷いた畳が「ヘリナシ畳」とよばれて一部でブームになっています。その畳を「琉球畳」とよばれています。しかし「縁なし畳」=「琉球畳」では無いことを建築関係の方でもご存知でない方が多いようです。
琉球畳とは琉球い草(七島藺)を目積織で織られた畳表でつくられた畳です。
なぜ畳縁を付けなかったのかという理由は二つあるようです。一つ目の理由は、化学繊維が普及するまでは畳の縁は麻や絹で出来ていたため大変高価のものでした。そこで普通は畳縁を付ない畳をつくっていました。

琉球表の原料、七島藺。三角の断面をもちます。
そして二つ目の理由は、普通の畳より琉球い草は大変強く耐久性があるため畳縁のほうが先に痛んでしまうからという理由で畳縁を付けなかったといわれています。
しかし今は畳縁を付けない畳は手間がかかるために逆に高価な畳になってしまいました。
琉球い草は、七島い草とも呼ばれています。1663年に橋本五郎右エ門が薩摩のトカラ諸島から国東半島に持ち込んだい草といわれています。
丸藺と比べ数倍の強度を持ち耐火性・耐久性に富むのが特徴です。