2008年9月:畳表産地レポート『琉球畳編』vol.05
琉球い草は刈り取り後もぐんぐん伸びています。
い草の収穫が終わると、残った株の一部は焼き払います。株の残っているい草は、一ヶ月もすると、再び伸び始めます。既に9月には、膝頭から腰くらいの高さまで伸びてきます。また、こうしたい草の他にも、刈り取りをせずに倒伏したい草があります。
このように残っているい草は、来年の為の苗を育てるのに使われます。また一部は立越栽培を行い、植え付けをせずそのまま芽を出させて、伸びてきた頃(6月下旬)に、そのまま刈り取ります。
さて、一方で収穫されたい草は、琉球畳表として織られるのを待っている状態です。収穫後乾燥機にかけましたが、残った湿気を逃がすように寝かせてあります。今年は気温が高いため、通年よりも遅く、10月に入ってから織りはじめの予定です。
次回は、織のご紹介です。琉球畳表は琉球い草に合わせた独自の織機で織り上げます。お楽しみにお待ちください。
こだわり国産畳表の生産者
大分県国東市安岐町
琉球畳表生産者 宇都宮 務 さん
大分県では初めての、地域特産物マイスター((財)日本特産農産物協会認定)の認定をもつ宇都宮さん。国東半島の風土が生み出す特産物として、琉球畳の原料である「七島い」の生産に励んでいます。
大分県国東市安岐町
琉球畳表問屋 合名会社 青木本店 青木 勝征さん
国東半島で生産された、琉球畳表を取り扱う現地問屋の青木さん。産地の農家と畳店をつなぐ大切な役割を担っています。その他、使われなくなった琉球畳用の織機を引き取り改修保存する活動や、琉球畳表の端材を有効活用して草履を生産するなど、琉球畳生産農家を支える立役者です。