



2007年9月
できました。今年初物の畳表。
泥染と乾燥が終わり、黒い袋に入れて保管されていたい草が取り出され、織りの行程に入ります。
キズのない畳表に織り上げるために大切なのが、い草の選別です。折れたい草、曲がったい草、色が変色したい草、先端が枯れたい草は除去します。また、粒を揃えるため太いい草、細いい草も破棄します。
機械による選別に加え、織り機にかける直前に一つ一つ、目視によってチェックを行ない、選別を徹底します。
乾燥されたい草はかちかちです。織り機にかける際にはしなやかさが必要なので、4時間程度、加湿器にかけて湿度を与えます。
畳表は、横糸にい草、縦糸には、綿や麻の糸が使われます。織り機の畳表と直角に張られている糸が縦糸です。麻糸を使うと、糸とい草の滑りがなくなり締まりが良くなるので、より多くのい草を織り込むことができます。このような畳表は、目がつまりコシのある畳表に仕上がります。
織り機一台につき、1時間に約畳1枚分の畳表が織り上がります。
まさに初物といった、初々しい畳表が仕上がりました。
織り上がった畳表は水分を多く含むため、機械乾燥もしくは天日乾燥し、水分が12%以下になるまで乾燥します。保管する場合は10%程度まで乾燥します。
約一年に渡って、苗植から織り上げまで、ご説明していただいた熊本県八代市の上永さん、酒井さんありがとうございました。
こんなにも丹精込めて作っていただいた畳表ですから、岡田畳本店も腕によりをかけて丁寧に畳に仕立て、お客様にお届けします。
こだわり国産畳表の生産者

い草農家 上永さん
生産歴40年、120アールの畑でい草を栽培します。「愛情を込めた製品づくり」がモットーです。

い草農家 酒井さん
生産歴23年、ひのみどり育成のための勉強会を開くなど、勤勉家の酒井さん。「喜ばれる製品づくり」をめざしてい草の育成に励んでいます。